ええタイトル通りです。今現在、私は節約しては投資に回すといった生活スタイルですが、決して守銭奴になるつもりはありませんし、度を越した吝嗇家になるつもりもないですね。とはいえ、かつてはそういう時期もありましたが…



というのも、そうですね3年前ぐらいでしょうか、ガリバー旅行記の馬の国の部分は面白いとネットで読み、今まではガリバー旅行記というと、リリパット国や巨人の国のイメージしかなかったのですが、実際に読んでみると、馬の国のヤフー(人間を風刺した生き物です。検索サイトYahoo!の語源ですね)の石のくだりが強烈過ぎて、頭から離れませんでした。


以下に引用します。


 この国の、ある地方の野原には、さまざまの色に光る石があって、これがヤーフどもの大好物なのです。もし、この石が地面から半分ほど、のぞいていたりすると、ヤーフは何日でも、朝から晩まで爪で掘り返しています。そして家に持って帰ると、それを小屋の中にそっと隠しておきますが、まだそれでも、もしか仲間に嗅ぎ出されはしないかと、ギョロギョロと目を見張っています。
 主人は、どうしてまたこんな石をヤーフどもが大切がるのか、さっぱりわからなかったのですが、一度試しに、ヤーフが埋めている場所から、そっとこの石を取りのけておきました。すると、このさもしい動物は、宝がなくなっているのに気づいて、大声で泣きわめき、仲間をすっかりそこへ呼び集めました。そして、さも哀れげに悲しんでいるかとおもうと、たちまち誰彼の区別もなく噛みついたり、引っ掻いたり大騒ぎをします。それからだんだん元気がなくなって、物も食べなければ、眠りもしません。そこで主人は、その石をまたもとのところへ返してやりました。それを見ると、ヤーフはすぐ機嫌もよくなり、元気になったということです。
 この光る石がたくさん出る土地にかぎって、ヤーフどもは絶えず、その土地を争い合って、お互に戦争します。二匹のヤーフが野原で、この石を見つけると、互ににらみ合って争います。そこへもう一匹のヤーフが現れて、横取りすることもあるそうです。



引用終わり


ここでいう石はお金を表していますね。そうです、現代においてお金そのものは紙っぺらだったり、金属片だったりするわけですが、少なくとも管理通貨制度においてはそのもの自体に価値があるわけではなく、そのものに強制的に価値をつけることによって貨幣として機能しているわけですね。



どうしても日常生活においては忘れがちではありますが、客観的に捉えるという意味に於いてこの風刺は強烈でした。



投資をしたり節約に邁進するだけの生活だと、お金を貯める、増やすことだけが目的になってしまいますが、お金は手段であって目的ではないという認識は意識的に強く持つべきであると考えます。また、他人と比べる必要もないでしょう。



ただ、その目的というのをうまく見出していく、正直言ってこっちのほうが私にとっては遥かに難しく思えてなりません。



貧乏な家庭に生まれ、自分なりにお金さえあればなんとかなるんだと思い、十代の時からお金を追いかけ回した結果が、今の資産額なわけですが、やっぱり虚しいんですよ…



どこまで本当だか知りませんが、近年の貧困というのは、服代はあまりケチらないことからパッと見では分かりにくくなっているらしいのですが、自分の場合は服なんて未だに高校、場合によっては小学校(!)から来てる様なあまりよろしい格好であるとは思えないので、せめて服ぐらいは綺麗なものを着ようと思います…