先日11巻を読んでぜひ読みたいと思っていたので、なれる!SE 12巻を読みました。
今回は、ガッツリお仕事というよりは今までの12巻までの伏線の回収にフォーカスが当てられていましたね。主人公の上司である室見立華の過去や出自がようやく明かされます。今後の工兵と立華の活躍に期待したいですね。にしても、なれる! SEシリーズは本当に面白いです。あんな仕事のできる可愛い上司がいたらいいのになー。


さて、12巻の作者あとがきにあるように、仕事というのは人がやるものなのか、それとも組織でやるものなのかというテーマは考えさせられますね。もちろん会社である以上は組織でやるものというのが一応は正しい答えだと思います。


私が今までに勤めた会社だと、前職はとにかく日替わりで誰が生産しても、同じ品質を維持できる仕組みづくりを徹底的に追求されました。反対に今の会社だと業務が属人化してしまって仕事内容がブラックボックスになってしまっているというのが現状ですね。


でも実際のところ、前の会社(製造業)ではどんなにマニュアルを策定したところで、労務環境も悪く、現場と管理の解離があまりにもひどくて有名無実化してしまい何の意味もなしていませんでしたね。管理が現場の状況をまるで把握しておらず、空回りしているだけで全然品質は維持できておりませんでしたね。管理が管理しようとすればするほど、現場の余計な負担が増えるだけで、作業効率や品質の維持向上という最重要課題からどんどん離れていく一方でした。


今の会社(倉庫業)は、仕事は一応は組織でやるということにはなっておりますがどちらかというと個人事業主の集合体に近いものがありますね。なので業務が属人的になってしまっていますが、その分各々が専門性を高められるため、膨大な商品を融通を利かせながら責任を持って管理できているというのは確かにあるかもしれません。他の誰かがやってくれるわけではありませんからね。
その代わり、人事異動があった時に後続の人間が物凄く苦労してしまうのが非常に良くないところだと思います。


ここまで一労働者の立場から書いてきましたが、投資家としての立場からだと、やはり売り上げや利益が属人化してしまっている企業には投資したくないですね。バフェットも、「バカでも経営できるような企業に投資しなさい、いずれそういう人間が経営者になるのだから。」と言っていますね。企業というのはゴーイングコンサーンな訳ですし、あまり人に依存することなく、確固たるビジネスモデルを築き上げていて、呼吸をするように利益を出していける企業に投資したいですねー。